むかしむかし。冬を近くに迎えた山の中へ、たきぎを取りに青年が入り込んだ。
しかし、目をつけた木は、いずれも斧の刃を跳ね返すほどに強靭。何十本と別のものを試しても同じだった。
ようやく斧を受け入れてくれたのは、ひとまわり大きい木。
しかし今
度は少し斧が入っただけで、その巨体が傾ぎ始め……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-14 22:59:37
3499文字
会話率:5%
その冬は、突然やって来た。
一夜にして、秋は冬になり、動物も人間も寒さに震えることになった。
暖をとるためのたきぎ。家で使うのはもちろん、売って金にするために、山に分け入る人々。
そして、町に下りた彼らが耳にする、ある店の呼び込み。
「
どこよりも、お高くたきぎ、買いますよ」
相場など、忘れたかのような、超高値。
店が何を考えて、このようなことに踏み切ったのか。
番頭さんは主人を問い詰め、一つの真実を目の当たりにするのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-19 20:16:01
3512文字
会話率:10%
左のほほにこぶのあるおじいさんがいた。
たきぎ拾いのさなかの山の中。
鬼たちの笛や太鼓の音に、おじいさんはわれを忘れておどり出た。
最終更新:2016-09-28 05:06:25
1009文字
会話率:41%
とある中学校の一年六組の教室を、吸血樹(きゅうけつき)と呼ばれ、怖い噂がささやかれる大樹が貫いていた。
そのクラスに在籍する、おとなしい女の子、仲良友樹(なからゆき)。彼女は、お嬢様である松園寺冬野(しょうえんじとうの)とその取り巻きによっ
て呼び出され、いじめ行為を受ける。
泣きながら教室に戻った友樹の前に、ねみみという少女が現れた。ねみみはこの教室にある大樹の精霊なのだという。
精霊の力でクラスの一員となったねみみは、友樹の友達になる。そんなねみみとともに、友樹は少しばかり穏やかな学校生活を送れるようになったのだが――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-11-03 02:34:50
72133文字
会話率:26%