入学してから二ヶ月半、なんとも中途半端な時期に初登校をしてきた、不思議な雰囲気を纏った美しい女の子がいた。友達のいない僕と、そんな時期から登校し始めた為に友達のできない女の子。お互いに絵を描くのが趣味だということもあって、自然と僕とその子
は一緒にいることが多くなっていった。彼女の存在により僕の日常に変化が訪れるのだが、僕は戸惑いながらもそんな日々になんとか対応していこうとする。しかしそんな時、僕の絵をきっかけに、僕は彼女の『秘密』を知ってしまう。
――――私、あなたの絵が好きです。
僕はただ、君が残したその言葉と、あの時流していた涙の意味を知りたかっただけなのに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-10 18:40:41
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会話率:45%