セレジェイラと名乗る一人の天使が「異端児」として、また天界の穢れを呼ぶ者として、天界から追放を強いられた。
消滅の泉に飛び込む事で、長年苦しんで来た今世に別れを告げられる事が自らを救う道と信じて彼女は泉に身を投じる。だが、彼女は消滅をす
る事は出来ずにそのまま地上界に堕ちた。そこで出会ったのは一風変わった神父、オーシュ・ヴァルトロメアだった。
「神に感謝? そんなものクソ食らえだ。神様が飯を食わせてくれるのか? こいつらが危険に遭った時守ってくれるってのか? 俺が神父を続けるのは神の為じゃない。ここにいる奴らの為だ」
およそ神父とは思えない思想と、綺麗に整っていても人相の悪い顔。そして態度だけではなく口の悪さも相まって世間からは「野蛮な神父様」と言われているが、そんな彼は誰よりも弱者を助け守る人一倍優しさに溢れる青年だった。そして、そんな彼を子供の頃から近くでサポートしているのは元気が取り柄のシスター、アリサは裏表のない性格をしており突然現れたセレジェイラを快く受け入れる。
セレジェイラは彼らに助けられ、彼が経営する孤児院で生活を共にする事になったのだが、彼女は一部の記憶喪失と共に公には言えない秘密を抱えていた。
彼女が天界で「異端児」と呼ばれた理由。それは、彼女には天使の血とは真逆の悪魔の血も混ざっている事だった。そしてその悪魔は生き血をすする吸血鬼であり、それは満月に近づけば近づくほど強い衝動を覚えると言うもの。そして悪魔に成り代わった時の彼女は「フィーセヒ」と名乗る。
清純で品行方正な「セレジェイラ」と粗暴で男勝りな「フィーセヒ」は二人で一人だった。
孤児院で日々を過ごす内にセレジェイラはオーシュに惹かれ始め、フィーセヒは聖職者であるオーシュを心底嫌っていた。
「どっちがどっちでも、お前はお前だろ」
性格が入れ替わるセレジェイラに対し、オーシュは態度を改めることはなく、他の誰とも区別する事も無くさも当たり前のように変わらない対応をする事が、やがてフィーセヒの感情も徐々に動かし始める。
生きていく上で、どちらが生き易いのか。そしてそのためには何が必要で何を捨てなければならないのか。
やがてセレジェイラとフィーセヒは選択を迫られる日がやってくる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-05 21:57:52
5642文字
会話率:40%
真夜中以外で彼奴と出掛ける事になった。
黙って数秒間見詰めると、彼奴から質問が。
それに黙って肯定すると、暫く暗い顔をする。
本当に面倒臭いな。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
相変わらずヒロイン面倒臭い。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-26 20:55:36
963文字
会話率:59%
「お前はお前だろう?
何も恐れる必要なんてない。
お前は異端者じゃない。稀有な唯一無二の存在だ。
きっと、いや絶対に。お前は人を救える人になる。」
貴方のその言葉が、自分を恐れていた私を救ってくれた。
私が貴方
を救うはずが、貴方に私は救われたんんだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-02 20:35:48
928文字
会話率:24%