「春の息吹で花々が開き、生物は生きるの喜びを実感す」
我の新たな学び舎に踏み入る原初の日。そこいらの常人とは違って我は高揚する事はない。何故なら今日という日は我、『アークピリオド』がこの世に降り立った時に既に決まっていたのだから。
──こ
の春で高校一年生となる「湊柊仁」は思春期男子に起きやすい心の病気、いわゆる厨二病に罹患していた。
小鳥が囀り、気持ちの良い陽気が体を包む高等学校の入学式の日、登校中の柊仁は車道に立ち尽くす一人の少女を見かけた。
「貴様、何故そこに立っている?命を投げ捨てる気か」
「天命を授かったのならそれを全うするのが貴様ら人間の使命だろうに」
「早くそこから……ッ!!!」
柊仁は後方から迫るトラックから守るために少女を突き飛ばし、代わりに撥ねられてしまった。柊仁はその衝撃で長い眠りにつき、厨二病が消滅した。
目を覚ました柊仁は一ヶ月遅れで初登校すると、下駄箱に一通の手紙が入っていた。
書いてあった待ち合わせ場所に行くと、待っていたのは学年一の美少女と言われる物凄く可愛い女の子──一楓だった!?
「私と付き合ってください」
真剣な表情で綺麗に腰を折って頼んでくる楓。
「ごめん」
柊仁は人生初の、しかも超絶美少女からの告白を断った。そんな非モテの柊仁にとって勿体無いことをした理由は一つ。
(こんな誰も寄り付かなそうな所に、この人影の量は絶対にウソ告だろ……)
清廉潔白そうな楓の告白は嘘だった!?
そんなこんなはあったが、よく行動を共にする様になった柊仁は楓と様々なイベントを経て、徐々に惹かれていき……。
──これは元厨二病男子『湊柊仁』と訳あり美少女『一楓』が織りなすちょっぴり苦いけど甘く蕩ける青春ラブコメ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-15 16:32:22
302817文字
会話率:45%
辺境の山奥の村に聳え立つ神殿で暮らす風の神子の旭は大好きな許嫁の闇の神子、サクヤの異変に戸惑いを感じていた。
彼は本来物静かで優しい素朴な少年だったのに、左目が疼くと眼帯をして、怪我もしていないのに包帯を巻いたり、腰には鎖を付けたり到底
理解出来ないファッションになっていた。
おまけに言動も仰々しくなっていて、周囲の人間を名前ではなくまどろっこしい呼び方で呼んでいた。
そんな許嫁の異変に戸惑いながらも愛を貫く世間知らずのわがままヒロインと自称闇の力に目覚めた出オチ感満載なヒーローの恋愛成長物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-25 23:22:34
466266文字
会話率:56%
俺の名前は八神誠徹。運動神経0、頭もダメダメな私立神天寺学園に通う高校一年生。
……と、周りの奴等には認識されているがこれは仮の姿に過ぎず、真の姿は異世界を救った英雄、<紅蓮の皇帝><<ブレイズギアス>>だ!……とか妄想してしまう、世間一般
程で言われるいわゆる厨二病だ。
「あーっ!!ホントッ、ラノベ的展開で異世界に行けねぇかなぁ……。」と、思っている日々の中、ある日そんな常識を覆してしまうような出来事が俺達に起きてしまった!!!
「お願いです。勇者様、どうか我々<<アースガルド>>を助けて下さい!!」
来たきたキタァァァァァァァァァァ!!これってあれだろ?主人公の俺にチート能力が授けられて英雄とか崇められたり、ハーレム的展開になっちゃうやつだろっ!
なーんて愚直なことを考えてたのも束の間、なんと
「申し訳ありません!誠徹様、誠徹様には魔力がほとんどありません……。」
ってそれじゃあ、俺は何のために異世界に来たんだよォォォォォォ!!!!
これは厨二病で最弱<<さいきょう>>な主人公が贈る、まだ、誰も見たことの無い異世界英雄譚がここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-04 22:38:28
1328文字
会話率:28%