夜の街で聞こえた“声”が、すべての始まりだった。
無気力で皮肉屋な高校生・八坂漣は、ある夜、スマホ越しに聞いた謎の“囁き”に導かれ、怪異に遭遇する。
そのとき彼を救ったのは、白木の木刀を携えた無表情な少女。
翌朝、転校生として彼の前に現
れた彼女の名は——真宮紫苑。
怪異を祓う一族に生まれ、誰にも語らず、ただ“在るべき姿”として戦い続けてきた少女だった。
違いすぎるふたり。
でも、言葉にならない何かが、確かに重なりはじめる。
これは、変わることを恐れた少年と、変えない誇りを抱いた少女が、
心の影に立ち向かう物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-29 18:50:00
4264文字
会話率:17%