製薬会社に勤める春原 湊(すのはら みなと)は、ゲイであることを職場の上司に否定され、
全てを終わらせようと会社の屋上から飛び降りてしまう。
目を覚ました先は、かつて夢中で読んでいた物語の世界。
湊は“クォーク”という悪役の青年に転生して
いた。
原作では狡猾な主人・ダブラーに仕えていたはずのクォーク。
だが湊は、物語の筋を変えて、誠実な錬金術師・アルダスの弟子になることを選ぶ。
現実と同じように、生きづらさは異世界でも続いていく。
それでも、誰かの役に立つことを選んだ湊が最後に掴んだものとは──
※R-18の表現を省いたクリーン・バージョンです(第11章第4節がありません)。フル・バージョンはpixivに掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 08:46:56
12752文字
会話率:33%
1995年1月17日、未明の神戸を襲った阪神淡路大震災。造船会社に勤める若き技術者・三浦久浩は、独身寮で地震に遭遇する。混乱の中で出会った同期・天野、そして再建に携わる日々。傷ついた街と人々が、少しずつ「生き直していく」軌跡を、静かな筆致で
綴る感動の短編。
ラジオから流れた、あの日のメッセージ――「神戸で生きていきます」。
それは、心の奥にずっと残る「希望のFM放送」だった。
(エブリスタ、同時掲載)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-05 16:50:00
4136文字
会話率:18%