──勇者の娘は、厄災《いもうと》に恋をした。──
魔王を討った勇者を両母にもつ貴族令嬢『ミオ』は、
樹海奥地の荒廃した神社をさまよう人造メイド『コタ』とであった。
真冬なのにボロボロのワンピを着て、
迷いこんだ私のあとをずっとついてくる
、推しのアイドルと同じ顔の少女。
放っておけない。
こんな場所で、ひとりぼっちで。きっと怖い思いをしてたんだよね?
「だいじょうぶ。お姉ちゃんまだ帰らないから安心して」
「ほんとうに『おねえちゃん』なの?」
人恋しくて、魔術契約をかわし、
何度もリセマラをかけては、好みの性格になるまで、抱擁を繰りかえす。
「おねえちゃん大好き! 愛してるのです! 尊いのです! 妹《およめさん》になってもいい? いいですよね!」
「ああもう! こんなの魔力の無駄遣いよ! 快活で甘えたがりな妹なんて大っっ嫌いなんだから!」
「大丈夫。おねえちゃんは何も心配しなくていいのです! だってコタがおねえちゃんの──」
“恩返し”として互いの身体を入れ替えられ、
引きこもりがちな私の代わりに、公女として表の舞台に立ってしまい……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 19:00:00
3939文字
会話率:0%
優秀な召喚術師を擁する国が常に優位に立つ。
誰もがそう口にする世界に「稀代の召喚術師」と言われてもおかしくない程の魔力を持つミサキという女性がいた。
しかし異世界からの移転者ゆえか、ミサキはうまく魔術を行使することができなかった。ミサキが
召喚できたのは、Sランクである獰猛な魔獣――――の愛らしい子供ばかりだった。
冒険者の夫に先立たれたばかりのミサキには幼い娘がいる。
これでは一家の大黒柱として稼ぐことは到底かなわない。
そんな時、ミサキは閃いた。
――そうだ。動物園、はじめよう。
この物語は、ミサキが潤沢な魔力の無駄遣いをしながら魔獣を大量に召喚し、動物園を運営。地域の人々に笑顔を届けるハートフルストーリーである。
※数話程度で手短に完結します折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-15 10:02:08
12228文字
会話率:38%
わたしとお兄ちゃんはとっても仲が良い兄妹──えっ兄妹じゃない?お兄ちゃんは魔王?……よくわからない。とにかく一つだけ確実なのは、わたしはお兄ちゃんのことが大好きで(家族だからね!)お兄ちゃんもわたしを嫌っていないということくらいかな……。
最終更新:2010-10-09 16:12:32
1910文字
会話率:41%