数年前、ある事件をきっかけに世界には瘴気が広がりつつあった。呪いを代々受け継ぐヴィンセントはある日、任務先で不思議な青年と出会う。彼は記憶を無くしており、行く宛がないという。ヴィンセントは彼に"スイレン"と名を与え、行動
を共にすることに決めた。しかしスイレンの正体は瘴気を唯一浄化できる存在、神獣白龍であった。僅かな記憶の断片から何者かに力を奪われ、その時に記憶も欠落したと告げるスイレン。そんなスイレンの浄化の力を狙う謎の集団も現れる。スイレンと過ごすうちに、ヴィンセントの奥に眠っていた幼い頃の記憶が呼び覚まされつつあるーーヴィンセントの呪いの真相は?スイレンに託された使命とは?そして2人が巡り合ったのは偶然か必然かーー呪われた強騎士ヴィンセントと、記憶を無くした白龍スイレンとの真相を求める異世界ファンタジー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-18 16:50:21
29092文字
会話率:35%
剣術の名門に生まれた御剣桐也は、剣の才能を持っていなかった。それまで彼に期待を寄せていた者たちに軽蔑され、何より尊敬していた父に失望され、桐也は絶望の淵にいた。家を出て十年。姿を消していた彼は、黎明学園に入学した。そこでも彼は「無才の者」と
して侮られることになる。
桐也が求め続けたのは破壊力だった。彼を取り巻く状況を、そびえたつ壁を、その運命を尽く打ち壊すための、圧倒的な破壊力。ただ、それだけだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-06-20 08:00:00
8207文字
会話率:14%
平成二〇四三年の春。
父親に自分の存在を否定され、捨てられた少年―――――永翔(はると)は高校一年生になった。
6歳のときに捨てられた永翔は、母親の弟の所に預けられた。
永翔は、悲しむことはしない。嘆いたりしない。
ただ、“笑って”現実を受
け入れた。
そんな彼の日常は、二人の“王”によって崩れた。
自らの身の内に宿り、この世の源である禁書、“森羅万象”の存在を知る永翔。
彼の前に現れたのは、紅の少女――――璃音(りおん)は髪を靡かせ太刀を振るう。
「お前がこの世の源である禁じられた書物、“森羅万象”をもっている」
「お前には、死んでもらっては困る。」
自らの運命(さだめ)を知った永翔は何を思うのか―――――…?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-01-29 08:09:13
1361文字
会話率:18%