通学班の班長だった私は、こども会の集金を集めに班員の家をまわっていた。最後の八件目の家に行くと、赤いラジオが目に止まった。ラジオのスイッチは入っていて、ザーザー音が聞こえていた。住人がでてこないので、何度か大きな声で呼んだら、ラジオがいきな
り切れて、知らない女の人がでてきた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-22 22:56:43
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会話率:48%
僕は小学校4年生。新一年生で僕たちの通学班に入ってきたコイケ君は、幼少時の病気の影響で、ちょっとどもりがあって、足をひきずって歩く男の子です。でもコイケ君はいつもニコニコしていて、そして自分の出来ることを一生懸命にやる子でした。
今年の
秋の大運動会は、毎年負けてばかりだった地区対抗リレーで、アッと言わせる秘密兵器を得た僕たちは、夏休み返上で特訓をはじめました。コイケ君も足をひきずり、ズックに何度も穴を開けながらも毎日練習に来ていました。
ごく普通の小学校の、砂煙のあがるグランドで起こった小さなキセキ。そのキセキに遭遇した僕が流した涙の理由を、読者の皆様と一緒に共有出来たらなと、思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-27 18:00:00
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会話率:30%