罪を犯した魔女は新たな人生を与えられた。不自由のない肉体、優しい家族、平和な暮らし。心の底から幸せだと感じていた。けれど彼女は思い出した。自由に動く体も、温かな記憶も――すべてが作りものだということに。
コレットとレヴォルに連れられて、黒
髪の少女テレジアは南の大森林を訪れる。そこで彼女はかつて罪を犯したもう一人の自分の存在を思い出す。
〝アンネの灯火〟を巡る一連の事件から五年後。〝魔女だった者たち〟の物語が今、動き出す。
「赤い夜に、魔女は泣く」のその後を描く、少女と家族の物語。
※注意
この物語は「赤い夜に、魔女は泣く」の後日談となっております。この話単体で独立してはいないので、未読の方は是非そちらの方に足を運んでいただけると嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-03 22:00:00
22374文字
会話率:44%