主国アンダリアズ王国に人質としてやって来た隷属国タータイヤ王国のメイリヤ姫は、王族らしからぬ貧相な見た目と人形のように何事にも反応しない奇妙な姫だった。王の前にいるものの、名前を名乗っただけで後は棒のように突っ立っている。
広間に集まっ
た貴族たちは侮られたに違いないと憤慨し、兵を出すべきだと騒ぎ始めた。ところが末王子のミティアスは「予定どおり姫は僕の伴侶でかまいませんか?」と口にする。ミティアスがそう言ったのは、ベールに隠れた姫の瞳が世にも珍しい左が紫色で右が淡い碧色だったからだ。
最初は珍しい瞳にしか興味がなかったミティアスだったが、次第に生き人形のような姫に惹かれ始める。そして姫の秘密を知り……。初恋を知らない恋多き末王子と、姫として嫁いできた心を閉ざした王子の恋のお話。※他サイトにも掲載
[苦労知らずの末王子×隷属国の人質王子 / BL]折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 10:00:00
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会話率:39%