旅する椅子がありました。
アンデルセン童話に『空飛ぶトランク』というお話がありますが、このお話では古い椅子が(意志らしきものを持って)活躍?します。
この旅する椅子は海を越え、砂浜に漂着しますが、ふたたび波に運ばれ、いずくとも知れぬ場所
にむけて旅立ってゆきます。
或る日のこと、薔薇を育む庭師の青年のもとに旅する椅子が到着することから、この短いお話ははじまります。
この椅子は恋の予感をも連れてくるメッセンジャーでもありました。
幻想的で、ちょっぴり甘くて不思議なお話を読んでみませんか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-11 17:32:33
9727文字
会話率:36%