ある夜、森の中。風に揺れる草木のざわめき、枝が折れる音。虫の鳴き声や鳥の羽ばたき。それらとは明らかに異なる、不気味な音が響き、男は手を止めた。耳鳴りのようなその音は徐々に大きくなり、やがて激しい光とともに周囲を包んだ。思わず仰け反り、男は
顔を手で覆う。
やがて光が収まり、森に静寂が戻った。しかし、男のすぐそばには奇妙なものが残されていた。それはまるで石炭ストーブのような形をした、大きな鉄の塊だった。
「なんだ、これ……。急に現れたけど、宇宙船か? いや、でも空から落ちてきた感じはないな……」
そう呟きながら空を見上げた瞬間、ギイイ……と、扉が開く音がした。
「おっ、これは驚いた。こんな場所で人に会うとはな」
「えっ」
男は思わず声を上げた。暗がりの中、その鉄の塊から老人が現れたのだ。
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最終更新:2024-11-24 11:00:00
2223文字
会話率:85%
ただの虫の鳴き声から。
聴こえなくなってきた寂しさと悲しさに。
タイトルはギャグっぽいです。
最終更新:2020-10-22 02:00:00
200文字
会話率:0%
この短編は、「即興小説トレーニング」で書いた作品を清書した作品です。
夏の終わり。今日もまだ暑い。
私は大急ぎで学校から帰ってきた。
最終更新:2014-11-10 19:10:50
895文字
会話率:0%
祖母が亡くなり、天涯孤独になった物書きの柳風助。夏を賑わす虫の音で寂しさを紛らせる日々だったが、やがて虫の鳴き声に似た耳鳴りに悩まされるようになる。そして、ついには頭の中に虫の存在を感じるように……。
最終更新:2011-06-12 18:45:24
6467文字
会話率:21%