筆頭公爵家の令嬢アルーシャは厳しく育てられ、品行方正・才色兼備で貴族令嬢の鑑であると言われているが、その一方で堅物令嬢だと思われていることもまた事実であった。
王太子とその婚約者クラウディアは、ある事情から常に触れ合っていたが、もっと慎みを
持ち皆の見本となるよう叱責するアルーシャだったが、その様子を聞いていたのはクラウディアの兄アルドリックであった。
ほとんど表情を変えない彼は怜悧な次期宰相と目されている『笑顔を見せない令息』だった。
堅物で不器用な2人の恋は突然動き出す。
「慎みが無いと評判の令嬢です。破廉恥だの令嬢失格だのと言われますが、婚約者と離れるわけにはいきません。」のアルーシャと怜悧な兄のお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-15 20:00:00
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会話率:30%