『鉄壁聖女と剣聖乙女』
この国では広く親しまれている物語だ。
読み物としても、演劇の題目としても、吟遊詩人の歌としても普及している。
没落した貴族の令嬢が、剣聖乙女と称される女冒険者との出会いをきっかけに、聖女としての力に目覚め、彼女と
ともに旅をするもので、多くの困難と障害を乗り越えた二人が、それぞれの幸せを掴むお話だ。
しかし、ここに疑問が残る。剣聖乙女はともかく、なぜ『鉄壁』聖女なのか。
この物語は実話を基にしていると言われている。
それならば、そこに語られていない真実があるのではないか。
さあ、ともに真実の探求へと赴こう。
そこにあるのは語られるような幸福な結末なのか、それとも……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-04 10:00:00
52841文字
会話率:19%
十五歳で成人になるバイエル王国では、成人の儀として神託を授かることになる。
神託と銘打ってはいるがようするに職業斡旋。納税は大人の義務ですからね!
そんなバイエル王国辺境にあるカスターネット村のマルスはめでたく十五歳の朝を迎えた。
意気揚々
と隣町の教会で神託を受けると、適正職はなんと『勇者』!?
しかし、学校のない村で生まれ育ったマルスは字が読めなかった……!そんなことより今日はマルスの大切な日。早く村に帰って幼馴染のティーシャに報告しなくちゃ、と勇者の職をスルーしてしまう。
そんなこととは露知らぬ国はなんとか勇者を城に呼ぼうと聖女と剣聖の一行をカスターネット村に遣わせる。
しかしそこに立ちはだかるのは……ばっちゃんの教え!?
辺境育ちの勇者様を勇者にするのは「まだ早い」話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-22 15:53:42
9411文字
会話率:45%