かつて滅亡の危機を乗り越えた世界「エンズフィール」。
幻獣や亜人・妖精など、多様な種族が生きるその世界では今、人族がかつてない繁栄の時代を迎え、その版図を広げていた。
遺跡の町で「引き上げ屋」をしている人嫌いの青年・シャイードには、探し物
があった。
それは、殺された師が自分に残したただ一つの遺産だ。
やがて彼はその遺産と共に、世界の命運を左右する大きな流れに巻き込まれていくことになる――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-15 14:09:23
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会話率:39%
VRMMO『終焉のヴァンガード』はデスゲームである。
仮想現実空間の構築とそれに対する脳波干渉によるダイヴ技術に関する超国家プロジェクトの一つとして計画され実行・運営されていたこのVRMMOは開発者に参加していた"主義者&qu
ot;たちによってデスゲームと化す。
全世界に存在したアクティヴユーザー200万人を巻き込んだ死のゲームと化したこの装置は、第一の犠牲者として開発主任の一人で在りこの事件のトリガーを引いた厳島の死を以て停止方法の分からない200万人の牢獄となった。
解決手段を模索する主要国政府は、その過程でこのゲームに仕組まれた自動終了プログラムの存在に気が付く。
約束された終末因子の発動まで残り半年――それまでにこのゲームを終了させなければ200万人は一斉に死亡する。
調査の末に発見された停止方法はただ一つ、ゲームクリア時に全プレイヤーに強制的に表示されるスタッフロールムービー。そのムービーデータが実行される瞬間にハッキングを行いデスゲームの根幹である殺人システムを終了させること。
政府は公募によって新たな参加者を募る。
それはVRMMO世界の救世主にならんとするプレイヤーを欲するという事。
デスゲームに対する外部介入者として募集されたそれには、元軍人や、ゲーム内に家族が取り込まれたものなど様々な者たちが集まる。
その中に、主人公である大神一心はいた。
彼はオンラインFPSゲーマーの中では都市伝説的存在である。
ゲーム情報を取り扱う掲示板に書かれた彼に関する逸話は真実と虚偽を判別することが難しく、ネット界隈では都市伝説として扱われている。
大神一心に関する、唯一確定している戦績。
それはキルレシオ1:100。
斯くして。
一人を以て百人を殺しうるとされる、ゲーマーがVRMMOの救世主となるため、仮想世界に舞い降りる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-18 02:16:45
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会話率:21%