とある悪趣味な男が本をばら撒いた。
『花少女図鑑』
そこに記されているのは大量の少女の顔、名前、能力。
そしてそれぞれに花の名前と花言葉なるものが添えられている。
気持ちの悪いことに少女たちは皆実在する子たちで、いわばその本はストーカー
のメモ帳のようなものだった。
『特別な姿をした彼女たちを捕まえるのはさぞ気持ちが良いだろう。それはまるで、秘宝を手に入れた時のように』
妙に上手い男の語り口に惹かれた者たちの間で流行る娯楽。それは、“花狩り“。
花少女たちは理不尽に課せられた運命を嘆きつつも本物の愛を見つけていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-11 22:00:00
55914文字
会話率:31%