四月。待ちに待った大学生活が幕を開け、構内は活気に満ち溢れていた。そんな中、明るい場の雰囲気にそぐわず負のオーラを撒き散らすものが一人。それは、命の次に大切な相棒――『眼鏡』を失った「僕」である。十年以上もの間一度もなくさず、数多もの青春を
共に駆け抜いてきた相棒の消失。あまりのショックから生きる気力を失い、生ける屍となりかけた僕の目の前に現れたのは、この大学で『預言者』として畏れられる先輩で――。これは、預言者”富嶽十八刑“の活躍を記録した、僕から先輩への贈り物第一号である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-28 07:00:00
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会話率:42%
―“眼鏡”―15世紀中頃のドイツで発明されたそれは目が悪い者の目を見えやすくする為に生まれた。
目がいい者には解らないが、目が悪い者にとって眼鏡はまさに必須、無くてはならない物だ、眼鏡が無ければなにも見えない、相手の顔のパーツも見えない、テ
レビの文字も見えない、読書も満足に出来ない、目が悪い者は、眼鏡が無ければ、何も出来ないのだ。
これは、そんな眼鏡が世界を救う物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-12 22:26:42
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会話率:66%