香草商の娘・**李 芽衣(り・がい)**は、ひょんなことから「香妃選び」の儀に巻き込まれ、後宮に仕えることになる。
彼女の特技は「香りで毒を見抜く」こと。幼い頃より薬草と香木に囲まれて育ち、香りだけで病や毒を嗅ぎ分けることができる――。
ある日、美しい妃が謎の発作で倒れた。
それを「香り」で瞬時に見抜いた芽衣は、次第に後宮の闇に踏み込んでいく。
その過程で、彼女に目をつける男がいた。
――それは皇帝の側近にして、後宮の監察を務める“氷の宦官”こと、韓 煌(かん・こう)。
「おまえ、ただの侍女ではないな。…俺の目をごまかせると思うか?」
毒と陰謀、秘密と嘘が渦巻く後宮で、
香草令嬢と冷徹宦官のバディが、香りを頼りに真実を暴いてゆく――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 22:30:00
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会話率:29%
人類が宇宙に進出して随分と経過した、遙か未来。様々な形態の国家があちらこちらで形成されていた。そのうちの一つアクイナス帝国は一時隆盛を誇ったものの、反帝国戦線連合軍との戦いに敗れ、共和国化した。しかし本星の存在する恒星系に建設された宇宙要塞
は独立を宣言、正アクイナス帝国としてアクイナス共和国の保護下に置かれながら独立を認められた。旧帝国皇室が築き上げた海外資産は凍結されていたが、それは正アクイナス帝国皇室に贈与された。それより百年余りが経過した。
ある時正アクイナス帝国第三代皇帝ハナ・クリスナⅡの暗殺未遂事件が発生した。その犯人を捕縛したのは共和国の軍人、カイム・タカツカサとその部下達であった。時を同じくして、海外の凍結資産管理人カルロ・ドミンゴが任期終了により帰国する事となっていた。彼女も何者かに狙われているらしく、旧友であり久々に再会したカイムは、皇帝暗殺未遂事件との関連性を考え始めたのであった…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-20 21:13:33
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会話率:58%