のどかな春の日差しがゆるゆるとふりそそぐなか、
王宮の一角にある庭園ではいくつものテーブルと椅子が据えられ、
思い思いの席に座る貴族の女性たちの上品な話声がゆったりと流れていた。
そんななか、ひときわきりりとした空気をまとった令嬢
がひとり、物憂げなため息をついていた。
彼女の名はヴァレンシア。
辺境伯の娘で。
三歳上の兄がひとりいる。
彼は『傾国の』が冠される美青年だった。
美女と見紛う中性的な美貌の兄と
美青年と見紛う中性的な風貌の妹。
クエスタ辺境伯の兄妹を取り巻く騒動と恋愛模様をお届けします。
※ 一年くらい前に思いついた設定を発掘し練り直しておりますが。
安定の見切り発車です。
気分転換に書きます。
※ 他サイトにも掲載しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-21 23:48:57
1500文字
会話率:12%
恋愛ADVに主人公として転生したら何する?
やっぱ将来設計っしょ!
この世界はゲームだったが俺にとってはとっくに現実だ。そして主人公転生。これはお金持ちヒロインを狙うしかないという不純な動機で御上天音という『親友ポジションに偽装した男装の麗
人ヒロイン』を狙うことに決めた。
ところがゲーム内だと高飛車なそいつは付き合ってみるとまったくそんなことがなく、だんだんと惹かれていって、ついにはガチ恋してしまう。
そんな中高校二年の春に天音から屋上(古い恋愛ゲームだから屋上に入れる)に呼び出された俺は、彼女から意外すぎる告白をされることになった。
「実は僕、男なんだ」
家の都合で男装の麗人をやらされている彼女は、TS転生者だった。
魂の性別が男宣言をされて性別がごちゃごちゃしてきて混乱しているうちに、俺たちは友人ということで確定してしまう。
しかし俺は彼女への想いをあきらめきれなかった。彼女が精神的NL派だっていうならしょうがない。好きになった人に幸せになってもらうために、俺は彼女の『親友ポジション』になることを決めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-11 03:45:48
5616文字
会話率:29%