旗本の奥方様を拐かして手籠めにし、懐剣と荷物を強奪するだけの仕事だった。
浪人にとっては簡単な仕事のはずだった。――が、どこでどう間違えたのか、逃避行のお供をする羽目に。
――後に小藩のお国許御重役へと出世する浪人と、美しさと淑やかさにより
絶賛される奥方様との、奇妙な出逢いの日々を描きます。
深く考えない三十間近い浪人と、臍曲がりで捻くれ者の二十代半ばの元お嬢様である奥方様。
危ない恋の綱渡りなどする気もなかった浪人。お歯黒を誇示するように笑う奥方様の胸の内とは?
娯楽時代劇風、時代小説です。ややラブコメ風味。
※実在の人物、企業、団体、歴史上の存在とは全く関係ございません。フィクションです
※特定の職業に就く方達を貶るような意図は全くございません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-09 12:24:48
9399文字
会話率:30%