異常が日常な姫武家。
その次男坊、姫武・桜花はそんな生活に正直疲れていた。
彼は普通の青年だ。あくまで精神的には、であるが。
普通の生活を送り、普通の日常を送り、普通の人生を送りたいと願うだけの普通の青年だったのだ。
しかし、世界は彼にそれ
を許さない。異常は彼を逃がさず、逃げてもどこまでも追いかけてくる。
ああ、良いだろう。そっちがそのつもりなら、こっちにも考えがある。
桜花は諦めと同時に決意した。
世界が救済を俺に求めるのならば、俺は徹底した救済を与えよう。
理不尽を踏み躙る理不尽、不条理を踏み潰す不条理、《救世魔王》姫武・桜花の英雄譚が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-07 20:43:36
22762文字
会話率:38%
常軌を逸した能力を持つ姫武の一家。異常者は異常だからこそ異常な日常を過ごす。本人が望むと望まざるとにかかわらず。
末妹、姫武・朱火もその一人だ。
兄や姉たちと離れて異世界へと落ちてきた彼女を待ち受けていたのは、自分で何もかもを判断せねばなら
ない成人の儀式。今までのように年長者を頼る事の出来ない状況で、彼女の精神は急速に成長していく。
これは、一個の世界を背負う小さな支配者の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-07 20:16:44
3824文字
会話率:26%