「お前、猫は好きか?」
「……はい?」
久方ぶりに国へと帰還し新米領主となった男と、直々の指名によりその地へと赴いた侍女。
二人の久々の対面は、そんな台詞から始まった。
かつての傍若無人ぶりが嘘のように穏やかになった男は、傍らにそれはそ
れはうつくしい少女を連れていた。
「攫って来られたんですか?」
「違う」
これは、少しだけ成長したらしい領主と、領主を変えた少女と、そんな彼らに仕えるまったく動じない侍女のお話。
※その昔サイトに掲載していたお話をこちらで再掲。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-26 16:00:54
5525文字
会話率:29%
風……。
それは空気の流れのこと、あるいは流れる空気自体のことを示す。
どこから吹いて来てどこを目指し、そしてまたそこに帰って来るかも定かではないもの……。
科学的な見解をしてしまえばそんなことも言えないのだろうが…。
さて、余談はさ
ておき……。
そんな風に色があるとしたら貴方はどう思う?
その色はその場の環境によって大きく移り変わる。
例えば、その場にいる人間や周囲の状況、感情なんかで簡単に変わってしまう。
この物語はそんなふうに変わりゆく日常と非日常が繰り広げられる物語である………。
言いたいことが分からない?
まあ例えるなら…日常生活してたらいきなりバトルしたりシリアスになったり、ギャグ要素を交えたりと風ノ色みたいに一定に保たれない多目的ジャンルな物語ということである………。
つまりは……
"ジャンルなんてなかった!!!"折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-01-19 00:00:14
5361文字
会話率:20%