ある日突然ネット上に『Lの悪魔』と名乗る謎の超常的存在が現れ、元々『小説的世界の住人』となることを望んでいた夢見がちな少年少女たちに異能を授けていったのであるが、かく言う僕古都旧都府在住の高校生である御神楽響も、重病で死にかけていた妹の御
神楽歌音の命を繋ぎ止めるという願いを叶えてもらったのであった。
しかし結果的に異能者となってしまった少年少女たちは『悪魔憑き』と呼ばれるようになり、秘密裏に設けられた僕の父親である国立旧都大学量子物理学部教授の御神楽道玄を学長に戴く、旧大付属『L学園』へと全員強制的に入学させられることになる。
実はこの学園は『SF小説的世界』における福音である多世界解釈量子論を実際に導入し検証するための実験場だったのであり、学園内においては生徒たちは思う存分異能を発揮することができ、まさしくSF小説やライトノベルそのままの世界を実現していたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-16 20:00:00
90450文字
会話率:54%
僕こと鏡池潮は、歴史ある旧家の双子の姉妹に仕えるいろいろと訳ありの高校一年生であり、昼間学校では妹君の『ツンデレお嬢様』天堂日向に顎で使われ、夜は夜で一緒に暮らしている姉君の『ヤンデレ巫女様』天堂月世のお世話で忙殺される毎日であった。
特に気苦労が多いのは、数百年の歴史を持つ天堂本家の『遠見の巫女』の後継者である月世が、その世間知らずの奔放さから十七歳にもなるのに僕にスキンシップをしてきたり、すぐに裸になったりすることなのである。
こうした様々な問題があるとはいえ、美人姉妹の守り役としての奉仕の日々は、僕にとってそれなりに『愛すべき日常』であった。
しかし、そんな微妙に保たれていたバランスを崩し、三人の関係に亀裂を入れたのが、日向のクラスメイトの久我山夕樹であって、どうやら彼女は姉妹の間に隠されている秘密をつかんでいて、わざと僕に言い寄り、嫉妬深く直情的な月世を煽り巫女としての強大な異能の力を発揮させようとしたり、さらに自らの親友であるはずの日向のことも容赦なく揺さぶってくるのであった──。
※この作品は『カクヨム』様のサイト上においても公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-16 20:00:00
80374文字
会話率:42%