「俺なんて剣を振るしか能がないから、ひとりで迷宮に突っ込んだりしたら、二度と出てこられないかもしれないぞ。はは」
Sランクパーティに所属する主力剣士・ジルは最高難度迷宮の攻略中、すったもんだあった末にたったひとりで置き去りにされてし
まう。
ただでさえ致命的な方向音痴のジル。そのうえ普段かけていた眼鏡がメッタメタのズッタズタに破壊され、もはや自力で地上に戻れる見込みは爪の先ほどもない。どう考えてもその場で救助を待つほか活路はない。
「ふっ……。口ほどにもないな、最高難度迷宮……!」
しかし方向音痴に特有の根拠のないトンチキ自信と卓越した剣の腕を武器にジルは進む。ずんずん進む。書物に残された歴史上、まだ誰も踏み入ったことがないはずの領域をガンガン進む。途轍もない力を持つ魔獣が出てきてもよく見えないままズバズバ斬って捨てる。
やがて現れる似たような方向音痴ども。
徐々に姿を現し始める迷宮の本当の姿。
やがて訪れる「もしかして俺って何ヶ月もかけて出口から遠ざかってないか?」という悲しい気付き……。
一方地上では、彼を捨てて行った冒険者パーティにも不穏な空気が立ち込めて……?
そんな感じの準最強主人公系ファンタジー。
*完結済
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-25 18:02:49
543867文字
会話率:41%
四大貴族の長男として生まれ、悪役貴族として自由奔放に生きていた少年オーラルド・オースティン。
金や権力があり、顔も良くて、魔術での戦いも得意ときた。
華やかな将来が約束されていた彼であったが、レイル・ティエティスという異世界転生者に敗れたこ
とで人生は一変してしまう。
婚約者を奪われ、オースティン家を勘当されて、一文無しへと転落していくオーラルド。
そんな異世界転生物の典型的かませ犬キャラのような彼は、己のすべてを捧げてチート異世界転生者と転生者を送り出した神に復讐することを決意する。
これは悪役貴族による異世界転生者への下剋上の物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-25 19:36:46
369171文字
会話率:35%
とある世界、テーラ。
そこでは、人類がその存続をかけた戦いに、日々挑んでいた。
その最も大きな障害は、八体の魔王。
あ、どうも悪魔です。名前はまだ無い。いや、悪魔に転生する前はあったんだけどね。なぜか悪魔って、自分で自分に名前つけられ
ないっぽい。ん?ああそうそう。自分転生者です。ちなみに生前日本の男子高校生してました。
悪魔に転生してからけっこう長い間存在してるんだけど、まだ一度も召喚されてないんだよね~。
召喚されてないから契約の経験も名前もないから縁がない。縁が無いから形も定まらなくて不定形。煙の塊みたいなもんだから、気を付けてないとすぐ散り散りになりそう。誰か召喚してくれないかなあ。
え?自分をお呼び?まじ?すぐいく!
…まさか女の子に受肉することになるとは。まあ体がないよりましか。とにかく初の契約、がんばるぞー!
これは、贄に捧げられたとある国の姫騎士に受肉した悪魔が、契約をはたすまでの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-10 00:00:00
1055文字
会話率:82%