他人の顔色をうかがうばかりの、自分を殺した日々を送っていた藤宮ネルは交通事故で命を落とした――はずだった。
再び目を覚ました場所は、見知らぬ世界。
そこにいたのは見知った顔。
対立する国――『ノワルゲート』と『ブランドア』。
それら
を象徴する魔法――『深淵術(アンチコード)』と『神炎法(セイクリド)』。
人を異形へと変化する――『廃獣化』。
きっとこれは最期の夢。
夢だとしても、最後くらいは自分をに偽らず生きよう。
ネルはそう決意する。
誰の見る夢なのかも知らずに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-29 20:30:05
99220文字
会話率:31%
摩天楼に射す、今夜の月明かりはあまりにも美しかった。
その放射を浴びて二人の淵術師《えんじゅつし》黒炎《こくえん》とカルロスは軽口をかわし合い、怪物「ブグ」を退治する。
しかし不可思議な時間は理由なく闇にのみ込まれ、一瞬にして絶望を呼び
起こしてしまう。わずかな望みをかけ黒炎は究極淵術焔魔《えんま》を発動するも、それは運命の歯車を回したにすぎなかった・・・。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-06 18:57:54
63410文字
会話率:43%