目覚めると、そこは果てしなく白い空間だった。記憶を失った青年、篠原陽介の目の前には、不思議な輝きを放つ水晶玉が一つ。彼は突然告げられる――「君はダンジョンデザイナーだ」と。
与えられた役目は、侵入者を試し、感情を揺さぶる迷宮を作り上げるこ
と。だが、それは単なる娯楽のためではない。ダンジョンの存在は人類の成長を促し、やがて訪れる“何か”に備えるための試練だった。
どんな地形もモンスターも、陽介の手の中で自由に創造される。果てしない草原、潜む湖、謎に満ちた洞窟――陽介は迷宮を通じて、自分の役目と、この世界の真実を少しずつ知ることになる。
だが、記憶を失った彼はなぜ、そして誰の意図でこの役目を担うことになったのか。試練を与える創造者としての使命を果たしながら、彼はその謎を追い求める。
無限の可能性が広がるダンジョンと、隠された真実。彼の創造が、この世界の未来を変える鍵となる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 18:00:00
12595文字
会話率:55%