どこかの世界。
例えば、地球の神話が、伝説が、伝承が、歴史が。
すべて入り混じって一つの剣と魔法の世界を象ったなら。
――――――――――――――
苦しく、辛い世界だから、小さな理不尽はいくらでもありふれている。
そんな理不尽にさらされて、なお耐えた少年。
―――彼は、死ねなくなった。
諦めない、諦めが悪い。たとえどれだけ自分が傷つこうが、自分が襲われた苦しんだリフジンから、目の前の助けたい人を助ける。
その強欲さが、彼の力となった。
小さな弱者が、弱者を守り切ろうとあがく英雄だと称された、その人生の御話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-17 00:00:00
21256文字
会話率:11%
――ボクは目が覚めると川にいた。
村のはずれの河原にはある子供が住んでいる。
子供は名前も声も家族も愛も持っていなかった。
村人には“忌子”と蔑まれ、まともに食事を摂ることもない。
何をやっても死なない、死ねない子供は惰性で命を続ける。
「ねえ、キミ。風邪を引かないのかい?」
そんなある日の夕方、川が真っ赤に染まる頃に子供を訪ねたのは、ビー玉の目を持った麒麟児だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-19 19:19:58
4567文字
会話率:28%