「帆夏とキス、したい…」
放課後。4階の端っこにある、教材室の中。市川巽は、私にそう言った。
巽くんは私の彼氏で、交際して3ヶ月くらいになる。彼の優しさと、笑ったときのふにゃっとした可愛らしい笑顔が好きになって、私から彼に告白した。
告白をしてOKをもらったのは良いけど…彼はけっこうなヘタレで、手を繋ぐだけで毎回気絶してしまうほど。
そんな彼がキスしたいって!?
心臓マヒでも起こして死なないか心配で……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-10 16:05:58
1620文字
会話率:36%
高校二年生の夏休みが終わり、柊は焦っていた。幼馴染の祭がきっかけで付き合うこととなった彼女の雪との恋路が上手く進まない。付き合って半年になるというのに、キスは愚かまともに手すら握れないのだ。彼女の雪は極度の恥ずかしがり屋であり、そして柊は絶
望的に要領の悪い小心者であった。
そんな二人がまともに会話ができるようになったのも、ひとえにマイペースを崩さず柊と雪を引っ張った祭の存在があったからである。祭が二人を一歩離れた距離から見守るようになってから、柊と雪の恋は停滞をはじめた。
柊は夏休み中に雪との甘酸っぱい思い出を作ろうと奮起するも、あえなく撃沈。沈む柊の心とは裏腹に、新学期は容赦なく幕を開けた。そんなある日、ひょんなことから祭と雪の人格が入れ替わる。
今までの苦悩はなんだったのかと思う程にあっけらかんと接してくる彼女と話一つするにも顔を赤くして視線を逸らす幼馴染の態度に翻弄される柊、どこまでいっても騒がしくマイペースを崩さない祭、事実を隠そうと一人奮闘するも空回りを続ける雪。
三人の食い違った歯車が回りだし、青春ラブコメディーが走り出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-02 16:03:53
75060文字
会話率:32%