ここに語るは、名も無き世界を駆け巡る、ある二人組みの旅路についてだ。
一人はカイナといい、白い髪に紅い目をした心優しく、また武術に優れた好青年だ。彼曰く、《バイク》という大小様々な金属や鉱物で組み立てられ、地を駆けることができるあまり見
かけない大きな機械を有しており、それに跨って旅をしていた。
もう一人は、その青年に付従しながら武術を教わっている弟子で、リオトと名乗っていた。こちらは少し性格に難があり、たびたび粗相を起こしてしまう性質であったが、師を心から慕い、どこにでも付いて回った。
二人は、旅路の途中で出会った人々に旅の目的を訊ねられては、大抵決まってこう返していた。
《世界の果て》をこの目で見ることだ、と。
それを聞いた人々の大半が首を傾げるのだが、二人がそれを気に止めることはなかった。
風の向くまま、気の向くまま。
幾度となく立ちはだかる危険も顧みず、《世界の果て》をこの目で見るため、二人は今日も旅をする。
その先に何があるかなんて、思いもせずに───。
冷静沈着な師匠と戦闘狂の弟子が織り成す冒険活劇型王道(?)ファンタジー!
別サイト様で掲載させてもらっていたものの完全リメイク版です。
感想やアドバイスもらえると小躍りします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-25 15:06:41
294092文字
会話率:38%