あなたは言った。「夜の海にはいったら、つかまってしまうよ」
「何に?」あたしがいくら聞いてもあなたはほほえむばかりで答えてはくれなかった。
あたしは今でもわからない。あなたは夜の海にとらわれたまま、帰ってこない。
……幼なじみの恋人に先立た
れた満潮と、恋人の弟万葉。のこされた二人が選んだものとは。
※「鈴森呉葉にまつわる話し。」の未来ですが、単品でもお読みいただけます。
※「雅美の書簡」にもリンクしてますが、むしろそちらがおまけです。作風はまったく違うのでご注意を。
※この作品には、闘病、死、児童虐待を示唆する描写が入ります。自己責任で回避をお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-18 07:00:00
34674文字
会話率:19%