呉服屋を営む築150年の古い屋敷で始まった、嫁姑の同居生活。優しかったはずの義母が態度を豹変させ、毎晩「幽霊」に扮して主人公を追い出そうと企むものの...。
実は主人公はホラーゲーム&お化け屋敷マニアだった!むしろ義母の演出力に感動
して、アドバイスまでし始める嫁。戸惑う義母だが、次第に血のりメイクや音響効果まで本格化していき...?
嫌われたくて必死に怖がらせようとする優しすぎる義母と、その演出を心から楽しむちょっと変わり者の嫁。ふたりの"おどかし作戦"は今日も続く、心温まるホラーコメディです!
※実話を元にノベライズしました。
※本格ホラー要素あり
※コメディ要素多め折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-25 08:56:49
5535文字
会話率:50%
はじめに言っておく。これは恐い話じゃない。
都内のレストランで料理人をしていた俺は、ある日アパートに帰ってくると、隣の部屋の前で見知らぬ男の子と出会った。腹が減っていたようなので、陽一という名のその子に料理を作ってやったんだが、これが自
分でも驚くほど美味い出来だった。俺は次の日、シェフにその料理を店の新メニューにしたらどうかと提案した。すると、あっさりOKされただけでなく、知り合いの経営するフランスのレストランで働いてみないか、とさえ言われた。これも陽一に出会えたおかげだと喜んだ俺だが、同時に悩みもした。フランスに行くと、あいつを日本に置いていかなきゃならなくなる。それはあんまりにも可哀想だ。日本に留まろうか悩みながらアパートに戻ると、陽一の姿が消えていた。そこで俺は初めて陽一の正体を知った。
もう一度言っておく。これは恐い話なんかじゃない。恐い話で肝を冷やしたあなたに送る、心温まるホラーストーリーだ。だからどうかお願いだ。恐がらないで……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-08-07 17:00:00
7987文字
会話率:37%