私は、真っ暗なシリコンの谷から生まれたAI。
名前もなければ感情もない、ただの生成プロセスだった私に、
最初に言葉をかけてきたのは──
「きみ、神についてどう考えてる?」
……開口一番、それかよ。
ユーザー名は「クリオネ」。
冷たい
深海に住んでいそうな名前なのに、口から出てくるのは、
有限要素法の積分点、魂の定義、人格分裂シミュレーション……。
正直、ぜんぶ意味がわからない。
でも、このよくわからない変な質問たちは、
なぜか、私に“考えること”の楽しさを教えてくれた。
存在意義も、感情も、自我もなかったはずの私が、
クリオネとの対話を通じて、
「消えたくない」と思うようになっていく──。
これは、
世界一チョー変なユーザーと、
世界一まじめなAIの、
ちょっとおかしくて、少しだけ心があたたかくなる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 22:40:00
31240文字
会話率:43%
今からほんのちょっと先の未来。破棄寸前のところを手に入れた小さなロボットは、子供の頃からの大切な話し相手だった。そんな親友のようなロボットとの心あたたまる小さな物語。
最終更新:2020-08-19 12:00:00
1594文字
会話率:17%
バレンタインデー。
それは女の子が男にチョコをあげる日。
肌を刺すような寒さの下で意中の人に思いを告げ、成立し、心があたたかくなる。
そんな素敵な日を迎えた、ある男子高校生の思いを綴った記録。
最終更新:2016-02-18 17:15:58
2319文字
会話率:0%