大国は強大化するテロリストに対して決定打を討てぬまま、錯綜した乱戦による負の泥沼に陥っていた。 それに対し大国は人工強化筋繊維(マッスルチューブ)を用いたパワードスーツ”GORILLA”という新たなる兵器を打ち出した。GORILLAはそのス
ピードとパワーでテロリストの制圧戦に大きな効果をもたらし、硬直した戦局を打開した。 ところが、熱帯地域でのゲリラとの戦闘の最中にGORILLA搭乗者の一人が精神に異常をきたす。 「女神の声が、『殺せ、殺せ』と囁くんだ。美しい声で。ああ、ビズィー…ネラ……」 それを受けてGORILLAは、稼動を一時中止し、搭乗者の精神異常との因果関係が追究される。だが、その間もそれぞれの搭乗者達に謎の声、女神”ビズィー・ネラ”の誘惑は降りかかっていた。 そして、GORILLA搭乗者達は調査されていたGORILLAを奪取し、 ITの摩天楼が林立する”新興商業都市サリヴァン”で武装蜂起する。 「我々はビズィー・ネラの声に従い、ここに千年王国の建国を宣言する!」 ビズィー・ネラの誘惑から逃げ続けた一人のGORILLA搭乗者フェリチコ・ライガンはロールアウト前であった新型のパワードスーツ”WHITE WOLF”を受領し、3機のGORILLAと謎の女神ビズィー・ネラに単身で戦いを挑む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-27 22:20:48
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