海賊から逃げ出した少女のそばには、五十五人の子供たちと一隻の砲艦と、そして金塊があった。世界中から追われる身となった彼女たちが選んだ道は、太平洋の小島を乗っ取って自分たちの国を作ること。島の商業、軍事、通信を牛耳り、謀略を巡らせるのは全て仲
間たちのため。金塊を奪いにやってきたドジっ娘スパイにしつこく愛をささやくのも計画遂行のため、決してやましい意味はないはず。だって、その周到な計画の最後に少女が定めていたものそれは――、彼女自身の死なのだから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-31 23:58:52
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会話率:57%