昔、遠い昔のことだ。
時は人魔大戦初期、この世界に一人の少年が異世界から召喚された。
彼は非常にめんどくさがり屋で、常に高効率な戦略を練り、仲間たちと共に魔王を滅ぼした。
結果、魔王が産み出した魔物は絶滅し、世界は一時の平和を手に入
れた。
しかし、その平和も長くは続かない。
──“魔王こそが我々人類の救世主である。”
中世の宮廷魔導師、デュデテ・ヘーテカレテの言葉だ。
これは、魔王が死して平和が訪れても尚、我欲のために他国への侵略の手を止めない人類の国々の愚行を嘆いて呟いた言葉として、今も世界史の授業に登場する有名な言葉である。
勇者タローがもたらした、効率的な魔導工学技術や高度な錬金術の知識は、魔王が崩御した後、それらは人と人との争いのために使われる事となり、第一次世界大戦及び第二次世界大戦が勃発する原因となったのだ。
……尤も、そんな物騒な戦争からは身を引いていた極東のこの国の一般市民にとっては、そんなものはどこか遠い国の話と同じものなのだが。
(ま、平和ボケしてんのは、飽くまで一般市民だけなんやけどな)
これは、よくある異世界転生モノの世界で魔王が倒された後、現代とほぼ変わらない文明レベルにまで成長した「近代異世界」を舞台に描かれる、魔王崇拝者と対ドール対策課の戦いの物語。
魔法あり剣ありの、ちょっと魔法少女テイストが混じってるような感じで仕上がってます。
飽くまで異世界ラノベテイストで頑張ってみます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-22 23:00:00
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会話率:25%