春野悠(はるの ゆう)は、人付き合いが苦手な高校2年生。
いつも教室のすみで静かに過ごしていた彼は、新学期のクラス替えで、
やわらかな笑顔を浮かべるクラスメイト・瀬戸蒼真(せと そうま)と、隣の席になる。
人懐っこくて誰とでも自然に話せる
瀬戸くん。
無口で内気な自分とは、きっと接点なんてない──そう思っていたのに、
彼は当たり前みたいに声をかけてくる。
「おはよう」「また明日」……そのひと言ひと言が、
悠の心に、あたたかく触れてくる。
やがて訪れるグループ活動、放課後の待ち合わせ、誰にも言えなかった秘密。
一緒に過ごす時間の中で、
「この気持ちは、ただの“隣の席”なんかじゃない」ことに、気づいていく。
胸がぎゅっとなるほど優しくて、甘くて、
どこまでもやさしい、ふたりの初恋の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 23:36:29
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会話率:28%