ぼくの肩書きは「臨床工学技士(Clinical Engineer)」──
医者でも看護師でもない、“命と機械のあいだ”で働く、ちょっと地味な裏方職だ。
ICUで聞き慣れたピーピー音。
あれは、機械が命の不調を訴えてる音だ。
ぼくらは、その
音の意味を理解して、調整し、命を守る。
でもその仕事は、誰にも気づかれず、名前も呼ばれない。
「それ、AIでよくない?」
ある日、言われたそのひと言がきっかけだった。
──なら、こっちからAIと組んで、新しい医療を作ってやろう。
そうして始めたのが、AIMEDというプロジェクト。
病院の外から、在宅医療を支えるサービス。
AIとセンサーを使って機器の異常を予測し、不安を抱える家族の声に応える。
誰にも任されてなかった“隙間の医療”に、ぼくたちは手を伸ばした。
初めは誰にも見向きされなかった。
でも、感謝の言葉が届くたびに気づく。
「ありがとう」って、こんなふうにもらえるんだ。
この仕事、やっぱりやっててよかったって思えた。
これは、ぼくが“すみっこ”から抜け出して、
ちょっとだけ前に出て、自分で選んだウインウインな未来の話。
目立たないけど、確かに命を支えてる。
そんな誰かの背中に、そっと手を置くような物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 08:00:00
20988文字
会話率:26%
在宅介護による離職者に、ベーシックインカムを!
を、スローガンに、在宅医療介護の現実、日常を書く、エッセイです。
介護に関する豆知識も、織り混ぜながら、愚痴ります。
最終更新:2022-01-12 20:22:51
82346文字
会話率:5%