夜の浜辺で出会った、横歩きの男と、迷いを抱えた女。
「かにになってたんだ」と語る男は、虚構と事実の境界を漂う“蟹の旅人”だった。
都市、海辺、農村、廃墟――彼と彼女は様々な場所を巡りながら、世界の見方を少しずつ交換していく。
「私はどこ
に立てばいいのか」
「私はどこへでも横に逸れられる」
まっすぐ歩くことが全てではない。蟹のように、ずれて、揺れて、それでも一緒に旅を続けたふたりの寓話。
これは、虚構と現実の狭間を旅する、ちょっと変なロードノベル。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 20:30:54
9615文字
会話率:44%
魂のきれいな人だけが飼うことを許される美しい蛇。じつはこの物語世界では、蛇は神さまからの恩寵であり、特別な女の子だけがもらえるプレゼントなのだ。だが、よりにもよって小学校のクラスで一番、魂が汚れていると噂される「あたし」が蛇を飼うことになっ
たから、さあ大変! 大騒動が持ち上がる。クラス一の人気者の「あやかなちゃん」の蛇と、「あたし」の美しい蛇が対決することに……。オトナコドモの純なる魂に贈る、ちょっぴり切なく、胸に刺さるダークなメルヒェン(黒くてかわいい童話)。日常系の哲学的ファンタジーでありながら、ラストは手に汗を握るハラハラドキドキのサスペンスが待っている、かもよ!?
(「星空文庫」でも掲載しています。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-19 11:42:47
9599文字
会話率:13%
カンガルーの男の子は風に乗って旅をします。そして、とある街でふしぎな女の子と出逢います。
ヒトの姿となった男の子は、ひとときの愉しい時を過ごすのですが……。
女の子とは、青い蝶がみた刹那の夢なのでしょうか?
また「いのち」とは、は
たまた風とは何なのでしょうか?
ふしぎな感覚の哲学的ファンタジーです。
(「星空文庫」でも掲載しています。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-06-13 21:39:41
13341文字
会話率:31%