気づいた時には異なる世界で王都守備隊に所属する騎士そのAとなった俺。
戦いに強い恐怖を抱きながらも、逃げに特化した力でどうにか生き残り続ける。そんな俺に上司から一つの命令が下された。それが「勇者の伝承が存在する村を見つけ出し、国の希望
として勇者を連れて来い」という命令であった。
前世で漫画やアニメを貪っていた俺は、この展開には心当たりがあった。言わば俺は勇者を迎えに行くモブ兵士の様な立場だったのだ。
もしもこのまま展開を進めてしまえば、俺は勇者の糧となって死ぬか。あるいは報われない友人キャラの二択になってしまう。普通に嫌だったが、嫌だからと命令が断れるはずも無い。
俺は伝承の存在する村に向かう。
村に辿り着けない可能性や、勇者が女性でありそれを支える存在になれる可能性。それを心の支えにどうにか村に辿り着くが、そこにいた勇者は傍にツンデレヒロインっぽいのがいるイケメンであった。
もはや高望みは死を招くだけだと理解した俺は、素敵な恋愛という夢を捨て、無事に勇者の戦いを終えることだけを目標に、それなりに頑張る。
その結果、気づかぬうちに勇者のヒロインだった人に好かれ、病ませた主人公のお話。
※病むのは少し後の予定
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-28 07:00:00
51516文字
会話率:46%