「白か黒なんてどっちでもいい。本当に大事なことは、本物でありたいって思う気持ち、それだけだよ」
姉は口癖のように、そう言葉を繰り返す。
そんな自慢の姉が死んだ。
通夜が今日行われ、現実味のない出来事だった。
海外で遺跡調査を
していた姉は、殺されたのだ。人から恨みを買うような人間ではないので、動機が不明だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-03 06:59:38
1183文字
会話率:58%
概 要
探偵倉科源一郎が、数年前まで交際していたバイオリニスト亀井綾乃の周辺で連続して三件不審な
死亡事件が起きた。
倉科が事件を最初に知ったのは、かつての知人三村里香の殺害事件だった。
亀井綾乃は三村里香の近所に住み、三村里香にビオ
ラを教えていた。
事件の少し前、倉科は、殺された三村里香が勤めるクラブで、彼女から奇妙なことを聞かされた。
亀井綾乃の親友であり、四重奏ユニットを組んでいた、福岡在住チェロの榊江利子、名古屋在住バイオリンの鈴木正恵が連続して不審な死を遂げたことを。
三村里香は四重奏のメンバーとは何の関係も無いのが不思議に思えたが……。
探偵学校講師として名古屋出張の際、学生時代からの友人である弁護士の竹橋登から鈴木正恵の不審死について聞かされ、倉科は深い疑いを持った。
福岡での調査で、榊江利子の死に益々疑問を深める倉科。
福岡は密室殺人と名古屋の件は、偽装事故との疑いを深めるが確証がつかめない。
偶然に、推理の糸口が見つかり、解明に向けた倉科の奮闘が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-07 18:00:00
482文字
会話率:0%