塾での仕事を終えて帰宅した、九重勇仁(ここのえゆうじ)28歳は、ため込んでいた少女系のアニメを見ようとしてたところ、突如テレビ画面が光りだし、気が付くと見知らぬ場所に移動していた。
「どこだ、ここは?」
石造りの宮殿らしき内装を見渡して
いると、足元には階段。その下にはローマ教会たちの正装のような格好をした。複数の人が頭を下げている。
「お待ちしておりました。勇者様」
訳が分からない。ユウジは驚きを隠せないでいた。
「どこなんだここは!?」
「ここは勇者様で言うところの異世界でございます」
どうやら最近はやりの異世界召喚をされたみたいだな。と納得する。
不思議と腑に落ちてしまった。きっとアニメの見過ぎだろう。
「俺をもとの世界に戻してほしいんだけど」
「それはできません。勇者様には魔王を倒し、世界を救っていただきたいのです」
でたよ!お決まりのやーつ。と胸の内でぼやきつつも、勇者として召喚された以上は戦えっていうんだろうな。いやだな。自分の血を見るのですら卒倒しちゃうのに戦場とか地獄絵図でしかない。絶対に戦いたくない。
「俺、戦いたくないんですけど」
「それはなりません。勇者として私たちを導いていただかなければこの世界は滅びてしまいます」
なんて他人まかせなんだろうか。これでは勇者が例え世界を救ったとしても、新たな脅威があったらどうするつもりなんだろうか。
ユウジは講師としての立場からはっきりと告げた。
「なあ、俺がこの世界の住人を勇者にするのってありか?」
俺は提案した。そう俺でなくても勇者としての実力をこの世界の誰かが引き継いでくれれば戦わずに済む。
「そ、それができるのならしてもらってもかまいませんが。可能なのですか?」
「もちろん。俺は元の世界では講師だ。この世界に勇者の一人や二人くらい講習、育成くらいしてみせるさ!」
というかこれで勇者が量産できれば魔王なんて余裕で倒せるんじゃないのか?
そうすれば早く元の世界に帰れる。ああ、はやくプルキュアが見たい!
こうして、俺の勇者量産計画が始まったのだ。
※この作品はカクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-11 21:37:22
5822文字
会話率:57%
勇者召喚職であるライは、その名の通り勇者を召喚する仕事に就いている。ノーステイル王国は勇者の力無しじゃ持ち堪えることが出来ないほどに困窮しているので、勇者召喚だけが命綱。
これは、勇者召喚職、ライの生活の一部である。
最終更新:2021-04-06 18:00:00
8618文字
会話率:48%
自分の過去に若干トラウマのある少年時東廻が突然飛ばされたのは、ゲームやラノベでしかお目にかかれないファンタジーの世界、しかも基本周りに人間のいない「魔界」へ来てしまった。
そこで、魔族の姫に恋をした。
改めて自分と向き合い、本当の意味
で一歩を踏み出すために異世界で戦っていく。王道の勇者ではなく、魔界の守護騎士として。
※本格的スタートは年明けてからです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-31 09:23:56
3230文字
会話率:48%