「絶対、一緒に永紅(えいこう)高校に行こうな!」
歩夢記(ふゆき)と約束した。
一方的な約束だけど、私は進学校を永紅高校に決めた。
永紅高校は一般的な普通科の進学校で、特別に何かある訳じゃない。
けど、地元からわざわざ遠くの剣道の強豪校に
行くよりも、地元で一緒に歩夢記と剣道がしたかった。
そもそも、私は剣道が強くない。長く剣道をやってきて、1度も花が咲いた事はなかった。
一方、歩夢記は県内では名の知れた剣士だ。強いのに強豪校に興味ないのは、私の偏見だろうか。
歩夢記に聞いたら、
「わざわざ強豪校に行かなくても、地元の高校に剣道部があればそれでいいの。俺が強豪校にさせるんだから」
と、得意気に言っていた。
長い長い受験勉強期間を経て、私達は高校生になった。
もちろん、永紅高校生に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-26 01:21:15
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