犬も歩けば棒に当たるぐらいのうっかり度合いで、健全な少年少女が反転して少女少年になる。そういうことがわりと起こるこの世界で、"僕"はうっかり女の子になってしまったり、それがきっかけで彼女に振られたり、変態の変人さんな&q
uot;私"に目を付けられたり……
「私と、おつきあいしませんか?」「え、やだ……」
秒で始まって終わったはずの僕と私は、しかしいつの間にか反転していた。
「好きです!!!」「あなた、結構面白いんですね」
告る側と告られる側をひっくり返して、彼女と彼女は始まった。
――それは僕にとって、初めての本気だったんだ。
――私は恋が知りたい。ただ、それだけだったのに。
これは意地っ張りな僕と、拗らせた私。そんなふたりの恋物語だ。あるいは……いつまで経ってもやられっぱなしな彼女の、恥ずかしくも愛おしい思い出の一ページ、かもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-02 00:00:00
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会話率:47%