【マッチが欲しい? すみません、完売しました】
バリキャリの私は得意先周りの最中に交通事故に遭ってしまった。次に目覚めた場所は隙間風が吹き込むような貧しい家の中だった。しかも目の前にはヤサグレた飲んだくれの中年男。そして男はは私に言った。
「マッチを売るまで帰ってくるな!」
え? もしかしてここって……『マッチ売りの少女』の世界? マッチ売りの少女と言えば、最後に死んでしまう救いようがない話。死ぬなんて冗談じゃない! この世界で生き残るため、私は前世の知識を使ってマッチを売りさばく決意をした――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-08 22:33:29
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会話率:54%
弓野絢子は、有名化粧品メーカーを退職し、親戚が暮らす港町・今浦へとやってきた。かつては会社で将来を嘱望されていた絢子であったが、今は親戚宅に居候しながら、目標もなく、定職にもつかずブラブラと過ごす毎日であった。ある日、絢子は飲み仲間に連れら
れて入ったスナックのママに、亡き夫の代わりに町最大の行事「いかだ競争」に参加してほしい、と懇願された。参加をためらっていた絢子であったが、かつての同僚でありライバルだった西村美玲が参加することを知り、会社員時代のリベンジのために、いかだ競争に参加することを決意した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-18 22:00:00
56464文字
会話率:51%