俺は佐藤隆司22歳、独身。新卒で大手企業の秘書課に採用された。敬愛する曾根山社長と怖くて厳しいけど、ごく稀に飴をくれる鬼島常務に揉まれながら、充実した毎日を過ごしていた。
そんなある日の会社帰りの事だった。曾根山社長と鬼島常務に連れられて行
った、お得意様との会食の後、酔っぱらった俺は2人に〆のラーメンを食べたいと強請った。
「・・・馬鹿を言え。40過ぎの虚弱な胃を舐めるなよ。この時間の炭水化物は、明日のぜい肉だろうが」鬼島常務に鼻で笑われた俺だったが、曾根山社長が明日起きたら皆でラーメンを食べに行こうと、ご自宅に誘ってくれた。
3人で乗ったタクシーが、信号無視の車に突っ込まれて炎上するまで、俺の気分は最高だったのに・・・。目を開けた先に2人が居なくて・・・絶望した俺の気持ちがわかるかな?
最後に見た炎と、今見ている炎はきっと別物だけど・・・誰かが俺を呼んでいるから行かなくちゃ・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-14 21:49:18
4961文字
会話率:46%