生まれつき体の弱い僕【華月 司狼】は、未知のウィルスによって命を落とし、異世界にて【ルウファ】という名を付けられた【神狼】として生まれ変わっていた。しかもメスとして。
メスに生まれたのは残念だけどそれはともかく、成長と共に目覚めていく強大
な力。その力は天災と人間に恐れられるドラゴンをも容易く屠るものだった。
神狼としての母親の思念が語った【月の華】の意味は分からないけど、僕はこの世界では敵無しだと思っていた。
……人間の姿に変わるまでは。
人間の姿の僕に神狼としての強大な力は無く、年相応のか弱い少女としての生活を余儀なくされた。
かと言って、神狼の姿に戻るには激痛が体に走るので出来るだけ変身はしたくない。しかも……激痛で足元に水溜まりを作っちゃうし。
ともあれ、こうして僕の冒険者としての生活は始まった。
僕を受け入れてくれる優しい人間達と出会い、一緒に笑い、時には泣いたりもする。
そんな人間達と力を合わせて魔物と戦い、成長していく僕はいつしか神狼として生まれた意味を知る事に。
これは、厨二病を患いながらも精一杯に異世界を生き抜く僕の冒険譚である。
※基本的には一人称視点ですが、◎がサブタイトルに付いてるのは三人称視点となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-01 18:16:11
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会話率:30%