五歳のある日、俺は思い出した。
前世で日本人だったことを。
だが周りを見回してみれば、高いビルに高速で行き交う車。家に帰れば靴を脱いで家に上がる――
また日本人じゃないか。
こういうのは普通、異世界に転生するもんなんじゃないのか?
いや待て
よ。
前世の知識がある分、俺は周りの五歳共より三十年先を行ってるわけだ。
これって、チートなんじゃ――?
そう気が付き、歩み始めた新たな人生。
だが、前世の自分に関わることはまったく記憶にない。
前世でどんな人生を送ったのか。
前の家族はどこで何をしているのかも気になる。
そうして俺は、この体について、そして何故今ここにいるのか、その理由を知っていく――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 23:52:10
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