青年は幼い頃より誰にも明確な好意を寄せられた記憶がなかった。目が合えば罵られるか怯えられるかのどちらかであった。
しかし、そんな日々の中でも青年は人を呪うということをしなかった。
それはひとえにたった“一人”自分を認めてくれた者がいたか
らだ。
『コイツさえいれば...』
そう思って青年はどこか寂しげではあるが誰も憎むことなく生きてきた。
しかし“それではいけなかったのだ”と青年は思い知ることになる...そして...
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-30 08:35:52
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