かつて、「死神」と呼ばれる傭兵がいた。
裏の世界では、彼を知らない物はいない。
彼が戦場に姿を現したのは、2050年、第5次中東戦争が始まって以来である。突如として戦場に現れた「死神」は、瞬く間にその名をアラビア諸国に轟かせる。そして、彼
の名を聞いた物は恐れおののいたという。しかし、「死神」は10年にわたって続いた第5次中東戦争の終戦を機に忽然と姿を消したのである。
彼の傭兵伝説は、彼が姿を消した現在でも尚、語り継がれている。
しかし、その伝説の一説には妙な話があったという。
その話とは、「死神は少年の姿だった」という話である。
これは、「死神」と呼ばれた少年の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-28 19:02:20
9109文字
会話率:53%
俺は会社でミスをした。後輩に嵌められたミスだった。
信用を失い職を失い家族を失い、俺に残されたものは何もない。
絶望の淵に立たされた俺に、あの言葉が響き渡る
「つきましたよ」
あぁ、ついたのか、俺は。
俺はきっと「きっかけ」が欲しか
っただけだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-13 21:55:59
2238文字
会話率:22%